1. 成長期待のポイント
第2世代スマートメーターの国内本格導入と海外での次世代機・収益性改善、製造をEMSへ移管するアセットライト化で営業利益拡大が期待される(2027年通期見通し:売上101,000百万円、営業利益8,100百万円)。
2. 成長ドライバー別の分析
国内:第2世代スマートメーターの本格導入
- 1Qで国内スマートメーター売上は10,387百万円、国内セグメント14,251百万円と増加基調。
- 2027年度見通しで国内計測制御事業は65,000百万円(前年度比+約8.9%)と想定され、量的拡大と収益性向上が見込まれる。
- 設備投資は既にピークを越え減少局面(1Q設備投資590百万円、通期見通し4,700百万円)で、減価償却ピーク通過が利益率改善を後押し。
海外:NEOSなど次世代機と生産のアセットライト化
- オセアニアや欧州で次世代「NEOS」投入により単価・利幅改善を目指す(海外1Q売上8,596百万円、営業利益458百万円)。
- EDMI関連の生産子会社(EESB)をCicorへ譲渡しEMSへ移管(譲渡価額 約7百万USD予定)、設備負担軽減で資本効率とFCF改善を期待。
- 2027年度は海外売上想定で調整がある一方、海外営業利益は2,800百万円見込み(前期1,743百万円→+約60%)と構造改善効果を織込。
ソリューション・サービスと新市場拡大
- GXサービス、スマートロック等ソリューションは収益性の高い事業へシフト中(国内ソリューション1Q売上2,277百万円)。
- 上位系システムとのセット提案やリカーリング(課金)モデルで継続収入基盤を強化。
- 米国での事業性検証・実証を進め、現地展開が成功すれば中長期の成長余地が大きい。
3. 今後3年の業績成長イメージ
直近の会社見通しでは2027期は売上ほぼ横ばい(約1,010億円)だが営業利益は大幅増(約81億円)を見込む。今後3年は(1)国内第2世代の安定供給で売上の底堅さ、(2)生産のアセットライト化と原価低減で営業利益率改善、(3)海外でのNEOS普及とソリューション比率上昇により「売上は緩やかな増加、営業利益はより高い伸び」が想定される。目安としては売上CAGR数%、営業利益は数十%台の改善余地があるが、地域別の需給変動で年度毎のブレは大きい。
4. 課題・リスク
- 需給変動リスク:英国プロジェクトのピークアウトや豪州更新計画の立ち上がり遅延で地域別売上は不安定。
- コスト面:銅・石油化学製品など原材料高騰が利益を圧迫。価格転嫁余地に制限あり。
- 実行リスク:EESB譲渡・EMS化の移行コスト・品質管理、外注先依存による供給リスク。
- 為替・地政学・サプライチェーンの混乱が海外収益と資産評価に影響。R&Dや米国展開投資も短期利益を圧迫し得る。
5. 総括
国内の第2世代メーター需要と海外での構造改革(NEOS・EMS移管)が揃えば、営業利益率の大幅改善が期待できる。売上は地域差で変動するため、投資判断は短期の地域別受注動向と原材料・為替の推移、EMS移行の実行状況を注視すべきである。