1. 成長期待のポイント
2026年通期計画で売上2,598百万円(+13.9%)、営業利益235百万円と大幅回復を見込む。債権回収(サービサー)、派遣稼働回復、不動産売却の期ずれ解消が実現すれば、今後3年で年平均約8〜12%の売上成長が期待できる。
2. 成長ドライバー別の分析
サービサー事業(買取債権の回収・担保不動産売却)
- 2026年上期はサービサー売上252百万円(前年同期比+16.8%)と回収が進展。未回収債権や担保売却の回転が業績に直結する。
- 担保付案件や底地等の大口売却が期ずれで下期以降に繰り延べられており、決済進展で一時的な利益押上げが見込める。
- 買取債権残高は適度に縮小中(2025年末3,425百→2026年6月時点約3,001百)で、回収効率改善が続けば資金変換と利益率改善が期待できる。
派遣事業(司法書士等向け派遣)
- 派遣事業は2026年上期売上639百万円(前年同期比△5.7%)だが、収益の中心であり稼働率回復が売上安定のカギ。
- 大型登記業務など受注の「期ずれ」が生じやすく、受注タイミングで業績が揺れやすいが、需要自体は堅調。
- 労働供給・採用と稼働効率改善でARPA向上が可能。固定的な全社費用を分散できれば営業レバレッジが効く。
不動産ソリューション事業(底地・仲介・コンサル)
- 不動産ソリューションは2026年上期売上28百万円(前年同期比△48%)と不安定だが、底地等の大口着地が成否を左右。
- 都市部不動産価格の地域差・過熱感といった市況変動が収益機会とリスクを同時に提供する。
- 投資済案件の売却進捗と新規仕入れ判断の巧拙で中期CFと利益が大きく変動する。
3. 今後3年の業績成長イメージ
会社予想の2026年通期は売上2,598百万円、営業235百万円(営業利益率約9%)。シナリオベースで見れば、ベースケース(年率約8%成長)で:2026 2,598 → 2027 2,806 → 2028 3,031(営業利益率9–10%)。楽観ケース(年率12%)で2028年は約3,259百円に到達可能。成長の主因は債権回収の正常化と派遣稼働回復で、底地売却のタイミング次第で上振れも下振れも大きい。
4. 課題・リスク
- 不動産売却や担保付案件の「期ずれ」:売却決済の遅延で業績が四半期ごとに大きく変動する。
- 回収実績悪化/景気下振れ:中小企業の経営悪化や不動産市況の悪化は買取債権回収率を低下させる。
- 金利・資金コスト上昇:借入負担や短期資金繰りに影響。
- 全社固定費の重さ:全社費用が大きく(四半期ベースで約270百万円前後の水準の記載あり)、規模拡大が進まないと利益を圧迫。
- 事業集中・顧客構成:派遣先や債権ポートフォリオに偏りがあると個別ショックで業績悪化リスク。
5. 総括
短期は債権回収と資産売却のタイミングに左右されやすいが、回収効率改善と派遣稼働正常化が順次進めば2026→2028年で年平均8〜12%の増収と利益率改善が見込める。一方、売却遅延や市況悪化の下振れリスクは高く、投資判断は四半期ごとの回収・売却進捗を重視して行うのが妥当。