1. 成長期待のポイント
ライオン事務器はGIGAスクールの更新期・オフィス回帰(ABW)に伴う大型案件、LED/非常用電源や個室ブース等の商材需要、ECプラットフォーム拡大で今後3年は年率約6–8%の売上成長を見込む。
2. 成長ドライバー別の分析
文教(GIGA更新・自治体案件)
- GIGAスクールの更新需要で端末・構築・周辺機器、保守が継続的に発生し高採算案件を獲得。
- 上半期で複数自治体の受注が業績を大きく押し上げ、文教セグメントの成長率は大幅増(直近期で高二桁)。
- 保守・運用サポートは更新後も安定したストック収入源となる。
オフィス向け総合提案(オフィスまるごと/DelicaBooth等)
- 出社回帰とABW導入によるオフィス改装・移転需要を取り込み、家具+ICTの一括提案で一件当たり単価向上。
- 個室ブース、LED照明、ポータブルバッテリー等の注力商材が受注を牽引。
- 新拠点(営業・展示)で実体験型提案を強化し、受注コンバージョン改善を図る。
ECプラットフォームとチャネル拡大(NAVILION/IBC/大手協業)
- NAVILIONの売上・稼働口座が拡大中(プラットフォーム売上は二桁%増、稼働口座は30%超増)。
- インサイドビジネスセンター(IBC)で販売店支援を強化し、休眠口座の掘り起こしや全国カバレッジを実現。
- 大手パートナーとの協業でリーチ拡大・大型案件の共同提案が可能になりスケール効果を期待。
3. 今後3年の業績成長イメージ
会社はFY2026に売上約407億円(前年比約+10%)を想定しており、以降はGIGA更新の取り込み状況とオフィス改装・EC拡大を背景に年率約6–8%の売上CAGR、営業利益は効率化でやや上振れし年率8–12%成長のレンジを見込む。利益率は現状の3%台半ばから段階的に上昇する公算。
4. 課題・リスク
- GIGA需要の時期ズレや自治体予算の変動で受注が先延ばしになるリスク。
- 最低賃金上昇・物流費高騰などコスト増が利益を圧迫する可能性。
- LEDやICTの需給不安、部材調達遅延による納期・原価リスク。
- ECや販路拡大の競争激化で価格競争に巻き込まれる懸念。
- 国内寄りの事業構成で成長の天井が早期に意識される点。
5. 総括
国内文教とオフィス改装需要、EC基盤拡大が揃った守備的成長株。短期的に需給タイミングとコスト動向を注視すべきだが、安定したキャッシュ創出と着実な収益基盤強化で中期的に中位成長(売上CAGR約6–8%)が期待できる。