1. 成長期待のポイント
国内EPC(太陽光・系統用蓄電・通信・電気設備)と不動産再生、ベトナム拠点での設計拡大を主軸に、会社計画は2025年売上約190億→2028年250億で年率約9.5%成長、営業利益は年率約13%成長を目標とする。
2. 成長ドライバー別の分析
国内EPC(再生可能エネルギー・通信・電気設備)
- 太陽光(自家消費型)と系統用蓄電の引合い増で受注拡大中;系統連系遅延はあるが大型・長期案件を獲得。
- 通信システム(監視カメラ、防災無線、道路設備)や電気設備(商業施設、送電)で受注・好採算案件が進捗。
- 中期計画で国内EPCを柱に据え、2026年売上見込みは139億(内訳)、収益率改善を図る。
不動産再生型ビジネス(CRE)
- 転売型から「取得→バリューアップ→一定保有→売却」の再生モデルへ転換し、賃料収入と売却益の両面で収益安定化を目指す。
- Q2で販売用不動産2件売却、賃貸ビル満床でインカムが底上げ。2026年の不動産売上見込みは約47億(百万円表記に応じた計画)。
- 事業利益をストック拡充へ再投資、年間3~4棟取得計画で安定収益の拡大を狙う。
アセアンEPC(設計・積算の拡大)と人材戦略
- ベトナム拠点での設計・積算受注が拡大。中期で設計要員を約300名体制へ増強し、オフショアでのコスト競争力を確保。
- 日本側の技術者不足を背景に設計受注を取り込み、国内案件の前工程を短縮化することで案件回転を速める。
- ただし現地工事部門は未収金回収等の課題が残り、工事部門の黒字化が中期の鍵。
3. 今後3年の業績成長イメージ
会社計画では2026年売上200億・営業利益約18億、2028年売上250億・営業利益25億を目指す。これにより売上CAGRは約9.5%、営業利益CAGRは約13%を想定。成長は国内EPCの大型案件と不動産の繰り返し売却・賃料収入、設計オフショア拡大で実現され、利益率は順次改善する見込み。
4.課題・リスク
- プロジェクトの期ずれ(系統連系遅延)や原材料・資機材価格高騰で採算が圧迫される可能性。
- アセアンの工事部門は顧客選別・未収金回収が課題で、当地の回復が遅れると想定より利益寄与が低下。
- 不動産は金利上昇や流動性低下で取得・売却タイミングが悪化するリスク、為替・資金調達コストの変動も影響。
- M&Aや人材採用(外国人含む)投資が期待通りに成果を上げられない実行リスク。
5. 総括
JESCOは再エネ・通信・電気設備の受注増、設計オフショア強化、不動産の再生モデルで今後3年は売上約9〜10%・営業利益約13%の成長路線が見える。モニターすべきは受注残、系統連系状況、ASEANの未収金回収と不動産の取得/売却動向である。