1. 成長期待のポイント
森塾の教室・生徒拡大、TOFAS等基礎学力事業のマネタイズ、海外展開による新規収益創出で、今後3年は売上CAGR概ね6〜10%(FY2026予想38,000百万円基準)、営業利益は更に上振れ期待。
2. 成長ドライバー別の分析
国内塾事業の拡大(森塾)
- 森塾はFY2026第3Qで260校舎・55,793名(前年+4,129名)と堅調に拡大。FY2026でさらに新規開校を計画(FY2026は20校規模の計画)。
- 教室数増と在籍生徒の増加で教室運営の固定費負担が薄まり、既存校の生産性向上が利益率押し上げ要因となる。
- 湘南ゼミナール・河合塾マナビスも生徒数増で売上寄与、ただし新規開校による先行費用は短期的に利益を圧迫。
新規事業・教育関連サービスのマネタイズ
- 「その他」領域(TOFAS、SPRIX LEARNING、DOJO、プログラミング検定等)が拡大中:第3Qでその他売上は3,256百万円(前年+12.6%)、営業損失は大幅に縮小。
- TOFAS等の検定・教材はスケールすれば高マージン化が見込め、デジタル教材・AIタブレットの提供で単価引上げやサブスク化も可能。
- 既存テキスト販売やICT教材での収益安定化により、グループ全体のEBITDA改善に寄与。
海外展開とグローバル提携
- 第3QでSPRIX EdTech L.L.C、SPRIX USA Inc.、SPRIX VIETNAMを新規連結し、エジプト教育省とのMOUや米国YMCAとの提携を発表。TOFASの海外展開を本格化。
- 海外導入が進めば国内の人口減という構造課題を補う成長源となる。初期は投資フェーズだが中期で収益化期待。
- グローバルパートナー経由の展開は低コストでの市場浸透が可能で、成功すれば売上CAGR寄与が見込める。
3. 今後3年の業績成長イメージ
FY2026の会社予想ベース(売上38,000百万円)を起点に、国内の教室拡大と新規事業の収益化、海外展開が順調に進む想定で売上は年率6〜10%成長、3年後には約45〜51億円レンジを目指すイメージ。営業利益は規模の経済と高マージン事業比率上昇で売上以上に伸び、営業利益CAGRは概ね10〜20%を見込めるが、新規開校や海外投資のタイミングで変動。
4.課題・リスク
- 国内の少子化による中長期需要縮小は構造リスク。地方展開の限界と市場飽和に注意が必要。
- 湘南ゼミナール等の新規開校による先行投資・採用コストで短期利益が圧迫される(第3Qも同様の影響あり)。
- 海外展開は規制・現地パートナー依存・収益化までの時間がリスク。新規事業の黒字化時期が遅れる可能性。
- 競合の価格競争、広告費高騰、経済環境悪化(顧客の教育投資抑制)も業績変動要因。
5. 総括
スプリックスは国内塾の着実な拡大+新規事業の収益化+海外展開で中期成長ポテンシャルを有する。投資家は生徒数・既存校の売上伸長、新規事業の利益率改善、海外での実効的な収益化を注視すべき。