1. 成長期待のポイント
ロココは2026年度計画で売上103.0億円(前年+12.1%)、経常利益6.03億円(同+19.5%)と成長見通し。ServiceNow強化、顔認証製品AUTH、M&Aによる生成AI(Automagica)を核に今後3年で中位~高位の増収が期待される。
2. 成長ドライバー別の分析
ServiceNow/クラウドソリューションの拡大
- 事業の中核であるServiceNow導入支援で「Elite」「HRのValidated Practice(国内初)」等の高評価を獲得し、顧客満足度4.8超を公表。信頼獲得で案件取り込みが継続しやすい。
- 既存の認定取得者・技術者数(ServiceNow関連:100+名台)と累計取引社数増加が拡販力を裏付け。
- 会社予想(2026年度)は全社売上103.0億円でクラウド領域の継続成長を想定しており、付随する保守・運用収益のストック化が利益安定化に寄与。
顔認証(AUTH)・ソリューション事業の商用拡大
- イベント(熊本城マラソン等:約16,000名の本人確認)や健康アプリ/非接触バイタル測定(rPPG)で実運用実績を積み、導入事例が営業で効く。
- ポーランドに研究開発拠点を設置し精度・処理速度改善を進め、セキュリティ/スポーツ・医療分野など用途拡大が見込まれる。
- 自社製品の拡販は粗利改善につながるため、量販化が進めば中期で収益率向上の源泉。
生成AI(Automagica)による業務自動化と新商材
- 2025年末にAutomagicaを子会社化。生成AI「カリスマAI」を活用し、応対品質の標準化・人手補完・採用コスト削減を提案可能。引き合い多数と報告。
- ITO&BPO等の労働集約型業務へAIを組み込むことで、既存顧客の単価向上/コスト削減を実現しやすい。
- ただし当面はのれん償却や初期投資負担が利益を圧迫しており、収益貢献は段階的。
3. 今後3年の業績成長イメージ
- 会社計画:2025年売上9,189百万円→2026年見込10,304百万円(+12.1%)。H1進捗:4,708百万円(通期進捗約45.7%)。
- 今後3年はServiceNowの案件取り込み、AUTHの導入拡大、Automagicaの商用化で年率+8〜15%程度の売上成長が現実的。投資フェーズ(R&D・採用・海外拠点・のれん償却)が終わる中期で営業利益率は回復し、通期ベースで5%前後の営業利益率回復を見込めるシナリオが考えられる。
4. 課題・リスク
- 目先の課題は投資負担:研究開発(顔認証精度向上)、採用・研修、障がい者就労施設の立ち上げ費用、及びAutomagicaののれん償却が利益を圧迫。H1では中間純利益が大幅減。
- 生成AIの商用化遅延や期待どおりの効果(人件費削減・受注拡大)が出ない場合、投資回収が長期化。
- 競合環境(クラウドSI、顔認証ベンダー、外部AIベンダー)とDX投資の景気循環、為替変動(海外拠点あり)も業績変動要因。
5. 総括
投資フェーズを経てServiceNowの安定成長、顔認証の実運用事例、生成AIの商用化が順当に進めば3年間で着実な増収が期待できる。だが短期は投資負担で利益が圧迫されるため、AI収益化の進捗と営業利益率の回復を注視する必要がある。