1. 成長期待のポイント
ベースは2026年度に業績回復を見込みつつ、AI推進と高付加価値化(BASE2030)で体制転換を図る。国内IT市場拡大(2030年に10兆円超、2025→2030の暗黙CAGR約5.7%)やソフト投資の高い伸び(2026年計画+12%台)が追い風で、3年で中期的に6〜8%台の年平均成長が期待される。
2. 成長ドライバー別の分析
DX投資拡大とSAP/ERP移行需要
- 国内IT支出は2025年約7.56兆円から2030年に10兆円超へ拡大(暗黙CAGR約5.7%)で市場全体が成長。
- SAP・ERPの保守サポート期限切れによる移行案件が継続的な受注源に。
- 企業のソフトウェア投資計画は高水準(2026年ソフト投資+12%台)で受注環境は追い風。
AI活用(BASE2030)による高付加価値化
- 生成AI導入ニーズの急拡大を受け、AI推進室設置など組織横断でAI対応を強化。
- 既存エンジニアのAIスキル向上で提供単価・生産性向上を目指す(中長期で利幅改善期待)。
- AIを用いたソリューション化で受託開発から高利益のコンサル/プロダクト志向へのシフトが可能。
組織再編・人材戦略と海外オフショア
- 第1四半期以降の組織再編で営業・案件推進の強化を図り、受注回復を目指す(短期は摩擦で停滞)。
- 中国子会社を含む採用・オフショア体制でコスト競争力を確保しつつ、グローバル案件獲得を追求。
- 盤石な財務(現預金高)と増配姿勢により、投資・採用の余地がある。
3. 今後3年の業績成長イメージ
2026年度は会社計画で売上+10.6%(約24,099百万円)、営業益+10.4%を想定。以降は組織定着とAIサービス化の進捗により年率5〜8%の緩やかな成長が現実的。仮に2026:+10.6%、2027:+6%、2028:+6%ならば2025→2028の3年CAGRは概ね7〜8%程度となる見込み。
4. 課題・リスク
- 組織再編による受注停滞や営業回復の遅れで成長が先送りされるリスク。
- 中国市場の停滞や現地コスト増、海外展開の遅延。
- AIによる業務代替リスクと同時に、AI投資・教育コストが短期利益を圧迫する可能性。
- 事業が単一セグメント(受託開発)集中で大口顧客依存・景気変動に脆弱。
5. 総括
短期は組織移行の影響で足踏みしたが、堅調なIT投資環境とAI対応推進により中期で中位の成長(年平均6〜8%)が期待される。投資家は受注回復の兆し、AI商材の収益化、及び中国事業の改善を注視すべき。