1. 成長期待のポイント
コーアツ工業はインフラ投資の堅調な推移を背景に、建設事業とコンクリート製品事業の二本柱で増収増益を実現。上場廃止の影響を受けるものの、公共事業の安定需要を追い風に、今後3年間は持続的な業績改善が期待される。
2. 成長ドライバー別の分析
建設事業の公共インフラ投資
- 国土強靭化政策に基づくインフラ更新工事が堅調で大型工事が増加
- 受注競争は激しいが大型案件による売上拡大が続く見込み
- 建設事業の完成工事高は2025年9月期で119億64百万円と前年から約9.4%増加
コンクリート製品事業の拡大
- 建設関連の需要増で製品売上が前年同期比89.5%増と急成長
- 型枠賃貸や二次製品の製造販売が好調で収益基盤が強化
- 営業利益も前年から85.8%増加し利益率改善に寄与
財務健全性とキャッシュフローの強化
- 営業キャッシュフローは2025年9月期で前年の約2倍の12億円増加
- 自己資本比率は約58.5%と健全水準を維持
- 現金及び現金同等物残高が増大し、資金繰りの安定に寄与
3. 今後3年の業績成長イメージ
公共インフラ関連の安定した政府予算を背景に、建設事業は大型工事を中心に一定の受注を確保。またコンクリート製品事業はインフラ建設に密接に連動し高成長が期待される。上場廃止に伴う事業環境変化はあるものの、安定した利益基盤と堅実な財務体質が業績の下支えとなり、中期的には緩やかな増収増益傾向が継続すると予想される。
4.課題・リスク
- 上場廃止による資金調達や市場認知度低下リスク
- 建設業界の慢性的な技術者・労働者不足が人件費上昇と利益率悪化に繋がる可能性
- 原材料やエネルギー価格の高騰、円安・金利上昇など外部環境の不確実性が収益性に影響
- 競争激化により受注単価の下落や利益圧迫の恐れ
5. 総括
コーアツ工業は公共インフラ投資の安定需要とコンクリート製品事業の成長を背景に、堅実な業績改善が期待される。一方で上場廃止と業界特有のコスト増加リスクを抱えており、今後の利益率動向が注目される。